2009年08月09日
なぜ時間に挑戦するのか ~前半
◆◆「目からウロコの英語勉強法」◆◆
駆け込み寺式トレーンング法のテーマのひとつは「時間に挑戦すること」です。
何の時間に挑戦するのかって?
もちろん、暗唱テストにかかる時間に挑戦するのです。
例の・・
1) 音読10~20回
2) 暗唱10~20回
・・・で、大体覚えたら
3) 10問まとめて時間に挑戦
・・の3番目のやつですね。
ひとつずつ別々に、音読・暗唱を繰り返して覚えた英文を
今度は10個まとめて、目標時間を決めて暗唱テストをすることです。
目標としては、10問をおよそ1分で暗唱することを目安としています。
その数字の根拠は、英文を見ながら音読する時間が10問で1分程度だからです。
つまり、答えを見ても見なくても同じくらいのスピードで暗唱できるようにするのです。
ところで、なぜ短時間で暗唱できるようにするのか?
理由は二つあります。
ひとつは、「正確に覚える」こと。
もうひとつは、「覚えたことを忘れないようにする」ことです。
「暗唱にかかる時間が、正確に覚えることと何の関係があるのか」って?
それが、じつは大いに関係があるのです。
正確に覚えたかどうかは、短時間で暗唱できるかどうかによって決まるからです。
「ホンマかいな?」
と思う方もいるかもしれませんが
それを暗示する事実は、案外私たちの身の回りにもあるのです。
たとえば、円周率を41桁まで覚えるゲームを考えて見ましょう。
≪3,1415926535 9879323846 2643383279 5028841971・・・≫
この41桁の数字を覚えるゲームです。
方法は、人によって様々かもしれませんが
マア、多くの方は何度も暗唱して覚えるのが普通だと思います。
つまり「口に覚えさせる」のです。
「口が覚える記憶」の力を、本能的に知っているからではないでしょうか。
しかし、ここでは方法が問題なのではありません。
問題は、その結果なのです。
どんな方法にせよ、この41桁の数字を暗記できたとしましょう。
そこで、その暗唱にかかる時間は?
個人差はあるものの、おそらく10秒くらいではないでしょうか。
お分かりでしょうか?
正確に覚えていたとすれば、10秒前後で暗唱できるはずなのです。
ウソだと思ったら、ご自分で試してみてください。
それが、41桁の数字を覚える適正なタイムなのです。
そこで、こう考えてみてはどうでしょうか。
それならば、いっそのこと
「10秒」という数字を目標にしてみたらどうかと・・・
正確に覚えた結果「10秒」で暗唱できるならば
その「10秒」という結果を目標にすることには
大きな意味があるのではないでしょうか。
「でも、それってあくまでも結果に過ぎないんでしょ?
正確に覚えた結果、10秒で暗唱できるってだけの話で・・・
だからって、時間を目標にするなんて
本末転倒もはなはだしいんじゃないの?」
そうではありません。
「時間に挑戦する」とは、脳のトレーニングに他ならないのです。
「時間」というノルマを与えることで、脳細胞を活性化し
脳の中に一連の回路を強制的に作るトレーニングなのです。
脳の中に一連の回路が出来てしまえば、それはそうカンタンには消えません。
だから正確に覚えられるのです。
これに対して
「時間は多少かかってもいいから、正確に暗記するよう心がけるべきなのではないか?」
「時間にばかり気を取られてしまうと、肝心の意味内容がおろそかになってしまうのではないか?」
といった疑問を投げかけられる事があります。
しかしそれはまったくの誤りです。
数学や物理ならば話は分かりますが、暗唱はまったく別問題です。
「時間がかかってもいいから正確に」は真っ赤なウソなのです。
そんなことは、したくても出来ません。
たとえば、5分も時間をかけて正確に九九の暗唱をする・・・
などということは至難の技ではないでしょうか。
暗唱するためには、それなりのリズムというものがあるはずです。
正確に覚えていれば、九九は1分程度で暗唱するべきものなのです。
それを5分もかけて暗唱する人間に、怖くてお金の計算など頼めたものではありません。
時間がかかるとは「正確に覚えていない」事の証拠に過ぎないからです。
これは、九九に限った話ではありません。
正確に覚えてさえしまえば、その暗唱にはイヤでも時間はかからないのです。
そして不思議なことに・・・
短時間で暗唱できることは、イヤでも忘れないのです。
一言で言えば
「時間」こそが、より正確に覚えられたかどうかのバロメータであり
いつまでも忘れずに覚えていられるかどうかのバロメータなのです。
・・・以後は「なぜ時間に挑戦するのか~後半」に続きます。
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