2009年07月17日

とりあえず10個の英文を覚えよう(後半)

◆◆大学受験「目からウロコの英語勉強法」◆◆

さて、今回は攻略法のお話です。
前回提示した「駆け込み寺テキスト」の1番から10番までの例文を
再度確認してください。

「駆け込み寺テキスト」がどうもピンと来ない、という方は
市販のテキストでも文法書でも何でも構いません。
その中から、10個程度の英文を拾ってメモしておいてください。

準備は出来たでしょうか?

え?
たかが10個の英文を暗記するのに
攻略法もヘッタクレもないですって?

確かに、10個や20個の英文ならばそうかもしれません。
頭からガリガリ覚えていけばそれでいいんです。

しかし、最終的な目標は340個の英文をすべて暗記することです。
ほかのテキストを選ばれた方も、数百の英文があるのではないでしょうか。
頭から手当たり次第に覚えようとしても
「覚えた順番で忘れてしまう」ということにもなりかねません。

そうなってから、あわてて修正するよりも
最初にペースをつかんでおくことが賢明です。
何事も、最初が肝心なのです。

では、はじめます。

とりあえず、下記の1番から10番までの単語の意味を確認しながら
文章全体のイメージをしっかりつかんでください。

注)発音記号について
 発音については、はとりあえずカタカナ英語で構いません。
 ただ、いずれは発音記号を読む習慣を身につけたいものです。
 今回は詳しくは触れませんが
 「30分で発音記号を読む習慣を身につける方法」というものもあります。
 詳しくは駿河ゼミナールホームページhttp://www4.tokai.or.jp/suruga-zemi/
 を参考にしてください。
 一般に分かりにくいとされる、10個余りの発音記号の説明も付記してあります。

◆◆大学受験・目からウロコの英語勉強法◆◆ 
「英語駆け込み寺」テキスト

1)I can’t imagine how you escaped from the enemy despite the difficulties.
Imagine/想像する escape/逃げる  enemy/敵 despite/..にもかかわらず difficulty/困難
  君があの困難にもかかわらず、どのようにして敵から逃げたのか想像もつかないよ

2)When I reached the airport to see my friend off, the plane was about to take off.
reach/到着する see..off/..を見送る plane/飛行機 be about to/ 今にも..する 
  take off/離陸する
  私が友人を見送りに飛行場に到着したとき、飛行機は今にも離陸しようとしていた。

3)Every time I answered correctly, I grew more confident about my capacity.
every time/..するたびに correct/正しい confident/自信のある  capacity/能力
 正しい答えを出すたびに、私は自分の能力に自信を持った。

4)Sooner or later she will accomplish [fulfill] her purpose.
  sooner or later/遅かれ早かれ accomplish/達成する・成し遂げる  purpose/目的
  遅かれ早かれ彼女は目的を達成するだろう。

5)His radical policy aroused much suspicion, causing a dispute among conservative people.
  radical/過激な policy/政策 arouse/呼び起こす suspicion/疑い cause/引き起こす
 dispute/言い争い conservative/保守的な
  彼の過激な政策は大きな不信を呼び起こし、保守的な人々の間に物議をかもす原因となった。

6)Please remember to fill out the application form in advance.
 remember to/忘れずに..する fill out/書き込む application/申し込み  in advance/前もって
  忘れずに、前もって申し込み用紙に(必要事項を)記入してください。

7)By the way, have you come across John since he graduated from college?
  by the way/ところで come across/偶然..に出会う・見かける since/..以来  
 graduate from/..を卒業する college/大学
  ところで、卒業して以来ジョンを見かけたことがありますか。

8)I was expecting her to inform me of her new cell number.
  expect/予期する・期待する inform..of~/..に~を知らせる cell/携帯電話(cell phoneでも可)
   私は、彼女が新しい携帯の番号を教えてくれるだろうと期待していた。

9)Our manager is absent today. He is attending a funeral.
  manager/支配人 absent/不在(欠席)の   attend/出席する funeral/葬式
  支配人は本日不在(欠席)です。彼はお葬式に出席しています。

10)You may well be proud of your profession, but you should not boast of it.
 may well/..するのももっともだ  be proud of/..を誇りに思う profession/職業  
  boast of/..を自慢する
君が自分の職業を誇りに思うのももっともだ。しかしそれを自慢してはいけない。



では1番から始めます。

1)I can’t imagine how you escaped from the enemy despite the difficulties.

★まず、テキストを見ながらこの英文を10回程度音読してください。

★その際、できるだけはっきり声に出して読むことがポイントです。
 発音のうまい下手は関係ありません。
 声を出すか出さないかが、成否の分かれ目となるのです。
 
 最初に念を押しておきますが、この鉄則にわずかの妥協も入る余地はありません。
 周囲の目を気にして、声に出した「つもり」で読んでも意味はないと思ってください。
 ご飯を食べた「つもり」では生きていけないように
 声に出した「つもり」では効果は全くないのです。
 周囲の目が気になるようなら、一人になれる場所を作らなければなりません。
  
 一人で大声を張り上げていると
 まるで呪文を唱えているような錯覚に見舞われるかもしれませんが
 それで大正解なのです。
 これは、アナタの脳を改造する特殊な呪文なのだと思って
 一心不乱に唱えてください。

 そのとき、大脳の中にある種の変化が芽生え始めていることに気が付くはずです。
 それは、アナタの頭を「英語脳」に切り替えるスイッチが入った証しなのです。

★テキストを見ないで暗唱できるようになったら
 次にテキストを伏せて10回から20回復唱してください。
 もちろん声に出して、です。
 慣れてきたら、芝居のセリフのつもりで暗唱するとより効果的です。
 できるだけ登場人物になりきってください。
 10回や20回で覚えられそうになかったら、何回でも気の済むまで繰り返してください。
 時間にすればたいした事はありません。
 10回復唱しても1分程度です。

以上の手順で、1番の英文は暗記できます。
なにやら面倒くさそうに見えますが、やってみればたいした事はありません。
この要領を繰り返して、2番から10番までの英文をひとつずつ暗記してください。


さて、このトレーニング法の大きな特徴に気がついたでしょうか?
要は、「頭」ではなく「口」に覚えさせるのです。
何故ならば、コトバとは本来「頭」で覚えるものではなく
「口」で覚えるものだからです。

20個や30個の英文ならば
そんなメンドーな事をしなくても「頭」で十分覚えられます。
しかし、それがかえって命取りになるのです。
「頭」で覚えられるからといって、それを続けていると
間もなく「金縛り」にあったように前に進めなくなってしまうからです。
「思うように英語の勉強がはかどらない」
という悩みの大半は、ここに原因があるのです。
誰にも思い当たるフシがあるのではないでしょうか。

「口」は「頭」の数十倍の容量を持った記憶装置であることをしってください。
「漢字」は「書かなければ」覚えられないように
「言葉」は「声に出さなければ」覚えられないのです。
困ったら「口」に頼るべきです。
その瞬間に「金縛り」から開放されます。

なお、10回、20回という数字は単に目安に過ぎません。
納得が行かなければ50回でも100回でも繰り返してください。
やってみれば分かりますが、たいした時間ではありません。

以下に、音読練習用のシートを示しておきますので
自分で気の済むまでやってください。

★音読練習用シート 
1)I can’t imagine how you escaped from the enemy despite the difficulties.
2)When I reached the airport to see my friend off, the plane was about to take off.
3)Every time I answered correctly, I grew more confident about my capacity.
4)Sooner or later she will accomplish [fulfill] her purpose.
5)His radical policy aroused much suspicion, causing a dispute among conservative people.
6)Please remember to fill out the application form in advance.
7)By the way, have you come across John since he graduated from college?
8)I was expecting her to inform me of her new cell number.
9)Our manager is absent today. He is attending a funeral.
10)You may well be proud of your profession, but you should not boast of it.

大体覚えられたでしょうか。

■ 10問まとめて時間に挑戦

では本日のまとめに入ります。
ひとつずつ覚えた英文を、今度は10問まとめて通しの暗唱テストをします。
問題用紙(暗唱練習用シート)の日本語訳を見ながら
10問の英文を答えてゆく自己テストです。
目標は10問で1分とします。
下準備として、ストップウォッチを用意してください。
百円ショップで売っていますが、なければ時計でも何でも構いません。

「え?何で1分なの?
時間なんてカンケーないジャン。
早く言えたからって、何の自慢になるの?
アンタの言ってることは、ともかくワケが分からん」


・・まあ、そう言わずに・・
これもこのトレーニング法の一つの特徴なのです。

暗唱というものは、回数を重ねれば重ねるほど時間が短くなり
時間が短くなればなるほど、精度も定着度も飛躍的によくなるものです。
「時間がかかってもいいから正確に・・・」は真っ赤なウソなのです。
掛け算の九九を暗唱するのに5分もかかる人が
正確な計算が出来るとは到底思えません。
正確に覚えるためには、短時間で暗唱できなければならないのです。

短時間で暗唱できるようになったとき
それは脳の中に「言葉」として受け入れる回路が出来たという証しなのです。



最初は10分以上かかると思いますが
何度も繰り返しているうちに面白いほど時間は短くります。
頭のよし悪しの問題ではありません。
誰でもそうなるのです。
問題は「回数」です。
つっかえたら、迷わずテキストを見てかまいません。
出来るだけ「回数」を重ねてください。
10問を1分で暗唱できたとき、アナタの頭は不思議な興奮と充足感に満たされます。

次に暗唱練習用の和訳を示しておきます。

下のタイム欄にかかった時間をメモしておきましょう。
「かむ」ところがあったら、無理をせずストップウォッチをとめて
そこだけ集中的に練習してください。

★暗唱練習用シート
1)君があの困難にもかかわらず、どのようにして敵から逃げたのか想像もつかないよ。
2)私が友人を見送りに飛行場に到着したとき、飛行機は今にも離陸しようとしていた。
3)正しい答えを出すたびに、私は自分の能力に自信を持った。
4)遅かれ早かれ彼女は目的を達成するだろう。
5)彼の過激な政策は大きな不信を呼び起こし、保守的な人々の間に物議をかもす原因となった。
6)忘れずに前もって申し込み用紙に(必要事項を)記入してください。
7)ところで、卒業して以来ジョンを見かけたことがありますか。
8)私は彼女が新しい携帯の番号を教えてくれるだろうと期待していた。
9)支配人は本日不在(欠席)です。彼はお葬式に出席しています。
10)君が自分の職業を誇りに思うのももっともだ。しかしそれを自慢してはいけない。

1番から10番までのタイム ≪目標1分≫ (  ;  :  :  :  分)
                               
・ ・・・・・・・・・・・・・・・

さて、1分はクリアーしたでしょうか。
してもしなくてもかまいません。
それが立派な成果なのです。
夜、フトンに入って目を閉じたとき
本日暗記した英文のひとつが自然に頭に思い浮かんだとしたら
本日のレッスンは大成功です。




静岡県静岡市清水区高橋6丁目6-48 ガルバゼミ
★ ホームページ http://garba-zemi.jimdo.com/




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